☆Sumi S-SJMa(05376)☆
今回は今僕が持ってるギターの中で最も若い(新しい)鷲見英一さん
製作のスモールジャンボモデルをご紹介いたします。
鷲見さんとは2年程前に長野の佐久でライブをやった時に、
今回の「ももかん」のプロデュースを担当して頂いた石渡雄二さんの方
からご紹介頂きました。
(長野の丸子町の方でお弟子さん3人と製作されています。)
鷲見さんと言えば 僕はやはりマンドリンやアーチトップギターの
イメージがありましたが 実際に工房へお邪魔してギターを
拝見した時にフラットトップのギターの作品に非常に興味を持ちました。
以前は海外向けに製作されていたそうでなかなか日本では
手に入らないものでしたが最近は製作本数も少しづつ増え
運の良い方は手に入るチャンスもあろうかと思います・・・。
主に海外向けにドレッドノートタイプを作られてるようですが
日本人には少しばかりサイズが大きいのかもしれません。
勿論僕を含めて多くの日本の方もこのモデルを弾いてらっしゃる方を
見ますが 私にはやはり少し大きいかなと思うので
今回はスモールジャンボモデルにして貰いました。
実は昨年「ももかん」の相方、石井完治がこのモデルの
ローズウッド使用を手に入れ その際に私も大変興味を持ち
是非このモデルで作って欲しいとお願いしていました。
そして今年の3月、「ももかん」のレコーディングの初日に間に合い
鷲見さん自らレコーディングスタジオに持って来て頂き
その場で音を出したところ イメージ通りの音が飛び出したもんで
早速レコーディングで使用しました。
6月に発売になりますCD「ももかん」の1曲目「遠くへ」のソロパートは、
このギターを使用しています。ホンマに出来たてホヤホヤの真新しい
元気なサウンドを聞いてみて下さい
それでは このギターのスペックのご照会をしましょう。 材は今回、私からの指定もありましてサイドバックにはマホガニーを使用 今まで 1本もマホガニーのギターを持っていなかった事もあり 是非とも
今回はマホガニーで作ってみたかったもんですから。
トップは鷲見さんのギターではお馴染みになりました、えぞ松を使用。
ネックもマホガニー 指盤、ブリッジの駒はエボニーだと思います。
多分!それ以外に今回の製作のポイントは
とにかくシンプルに・・・と言うのがテーマになっています。
ヘッドのロゴ、ポジションマーク以外はシェルを使わないで
欲しいとお願いしました。
特にサウンドホールのロゼッタにはハカランダとコアウッドを交互に埋めて
あり、凄く印象的な仕上がりに私も大変気に入っています。
ネックとボディバインディングにはローズウッド正面から見たボディの
縁取りにはエンジ色に着色したファイバーを・・・
ピックガードは べっ甲。糸巻きにはウェーバリーのシルバーを使用。 この写真では見えませんが裏側はサンバースト加工がされていて どこかクラシカルで上品な趣には飽きの来ないシンプルで優しい表情を 伺う事が出来ます。 最近はステージでもこれを使用することが殆どで マイクにはB-Band,A-1を使ってライブなどで活躍してくれています
サウンドはボディタイプがSJと言う事もあり ズシッとした低音と
シャキっとした高音!・・・ってもの凄く漠然とした表現ですが・・・
とにかく 私が一番気にするところの「バランス」と言う意味では 本当に
鷲見さんのギターはどれをとっても素晴らしいものがあります。
そして今回のSJに関してはボディのバランスも私的には体に馴染むサイズで
長時間の演奏にもストレスを感じる事がありません。
どんなギターにも一長一短あるとは思います。確かに「これ1本で全てのプレーに!」とは どんなギターでも難しいと思いますので そのプレーやジャンルによって 使い分けるように心がけています。 このギターもこれから益々楽しみな 1本になってくれると思います。 皆さんも どこかで鷲見さんのギターに
出会う事があれば 是非弾いてみて この素晴らしさを体験してみて下さい
丸山ももたろう
|