MARTIN D−28 1974’(359969)
とにかく 私の持ってるギターの中で一番付き合いの古いギターでして
それこそ うちの奥さんよりも長〜〜いお付き合いです・・・。はい
当時のマーチンは もう既に大量生産期に入っており年間2万本程を
世に送り出していたようです。 その中の1本と言うわけですが
この頃のマーチンギターの表板にはアラスカ産のシトカスプルースが
使われていたようですが 私のはジャーマンスプルース(ドイツ)です。
サイドバックは69’を期にインディアンローズになっています・・・
この28君に出会ったのは1974年9月頃。 京都、河原町の二条に
「ワタナベ楽器」というお店がありまして そこのウィンドーに
飾ってあったのを友達とギターを見に行った時に発見しました。
当時の値段で¥320,000!と言う値札が付いていたのを憶えてます
その頃アマチュアサークルで友達と二人でフォークソングをやっていて
(アリスのコピー)一応はギブソンのサザンジャンボを使ってましたが
今一 ピンと来ない感じがあったので プロ愛用の、憧れ「MARTIN」
・・・が欲しかったのです。 しかしお金はありませんでした。
お店の人に頼んで触らせて貰っては お値段の交渉をしたりして・・・
何とか¥280,000までやったら まけてくれるとの事。 ふぅ。
そうか 28万かぁ〜・・・。私は当時17歳になったばかりでしたが
既に中学を卒業後働いておりましたので「ボーナスがあるかぁ〜!」と
12月になるまで何とか待ってもらえないかと頼みました。 答えは
「NO!」あっさり・・・そうですよねぇ お店は売ってるんですから
買う人が現れたら 売りますよねぇ〜 その頃、大きな楽器屋さんには
MARTINは大概置いてありましたが なんかしら私はワタナベ楽器の
MARTIN D‐28に惹かれてしまい その後 日曜の度に足しげく
通い始めたわけです。 そしてお店の人とも仲良くなり 色んな話や
ライブの情報 はたまた良い音楽が聴ける喫茶店などを教えて貰ったり
他の商品を買ってもおまけして貰うわで 良い思いをさせて貰いました!
11月のある日 私は日曜の午後 いつものように ワタナベ楽器に行き
ふと入口のウインドーを見ると いつも置いてあるはずのD‐28が・・・
D‐35に変ってるでは あ〜〜りませんか!「あっちゃぁ〜!ないわ」
(因みにD‐35とは同じMARTIN社のギターで少しお高い物です)
あわてて 店の中に入り店員さんに「売れましたぁ?」と聞くと・・・
「あぁ あれなぁ もうあんたに売ったるわ!奥にしもてある」の一言
なんか「昔は」と言うと語弊がありますが人情と言う物がありましたねぇ
ええ話や ホンマに・・・そして私はその歳の12月に目出度く この
(今、横にありますけど)MARTIN D−28君を手に入れました!
買った当時はMARTIN独特のスカイブルーのケースに入ってまして
これをもって街を歩いてる時の優越感と言えば それはもう言葉では
言い表せないほどのものでした。 そのケースは今はありませんが・・・
しかし 今では30年の月日の中で入退院を繰り返し 色んな所を手術し
私の為に体を投げ打って働いてくれております。・・・感謝。
岸田智史さんをはじめ、堀内孝雄さん 松山千春さん 平井堅さんの
レコーディングでも このMARTIN君が活躍してくれました!
ホンマに おおきに。 これからも宜しくお願い致します。
と言うわけで 今回から新しくGUITAR'S ROOMとして
リニューアルしましたこのコーナーでは 今まで紹介するする言うて
ずぼらをしてましたが 今、私が所有しています 可愛いギター君達を
エピソードを交えながら1本づつ 紹介していきますので
どうぞお楽しみに・・・。 それでは次回まで ごきげんよう!
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